2013年02月12日

アラビアやペルシアでの飲み方

インド洋の香料を加えた豊潤なコーヒー

さて、15世紀から16世紀にかけては、北アフリカ・エジプト、アラビア、ペルシアで強大な王朝や帝国が興亡を繰り返します。
エジプトのマムルーク王朝はオスマントルコ帝国に征服併合されました。ペルシア方面のティムール帝国がサファヴィ王朝によって滅ぼされました。
ことにトルコ帝国は、イタリアのすぐ対岸のバルカン半島、ギリシアや黒海方面から、エジプト・北アフリカ一帯を支配し、地中海を取り囲むような大きな版図になりました。
王朝の交代や帝国の拡大は、文化や技術の交流や拡散をともないます。

コーヒーもまたたくまに、変動し拡大するイスラム世界に広がっていきました。
イスラムの諸王朝は互いに交易を支援して、こうして、インド洋から黒海、地中海の東半分にまでおよぶ貿易ネットワークを形成することになりました。
インド洋には、古い歴史を誇る香料貿易がありました。南アジアやアフリカ東部、アラビア、ペルシアの人びとは料理や飲料に香料を加えて、当時のヨーロッパでは想像もできないような多様で豊かな食卓文化を生み出しました。

コーヒーの淹れ方、飲み方にも何種類もの豊潤な香料を加える方法が発達していきました。
もちろん、砂糖を加える飲み方もすでにありました。しかし、高価な砂糖よりも、苦みを緩和して甘みを感じさせる香味を加えてコーヒーを飲む方法が普及したようです。
シナモン(桂皮)やナツメグ、クローブ(丁子)など。

シナモンナツメグクローブ

健康上もその方がずっといいですね。
しかも、香料は、漢方薬の材料になるくらいですから、その日の体調に応じて調整することができます。
なかには、香料などを加えてカフェインの量や効果を小さくして、快適な睡眠を呼ぶようなコーヒーの飲み方(薬用飲料)さえ生み出されたといいます。
現代の日本でのように、焙煎コーヒー豆だけを挽いて淹れ、あとからクリーム、ミルクなどを加える飲み方は、アメリカやヨーロッパのマスプロダクション文化の影響で普及した飲み方とも言えます。
インド洋方面やアラビアと比べて、香料が格段に高価だという経済的環境のせいでもあります。



posted by 田舎おやじ at 14:45| Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒーの歴史 | 更新情報をチェックする
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